西の魔女が死んだ
休暇で訪れた街は海の匂いがした。
人々はのんびりと親切で明るい。
いつのまにか自分の食べる速度やおっとの歩く速度が遅くなっている。
そしてこどもはゲームやテレビのことなど忘れて楽しく遊ぶ。
大きな空と沢山の緑に海。
沢山のエネルギーを自然からもらって笑顔が多くなっているのに気づく。
さぁてまた、いつもの毎日をがんばろう。
西の魔女が死んだ 梨木香歩 新潮文庫
★★★☆☆
中学に入って学校に行かれなくなったまいは、英国人の祖母と田舎で暮らすことになった。そこでまいは魔女修行を始めたのだ・・
魔女になるには、全て自分で決めなければならないと祖母が主人公の少女に語っている。人として当たり前のことなのだけれど、思春期の子供に理解させるにはいい例えだなと思った。いじめが元で不登校になってしまうのだが、他はいたって恵まれた少女である。中学生にしては幼すぎる感は否めないが、映画化されたくらいだから、現代の子供としては妥当なのだろう。
私は家庭の事情が複雑だったから、学校は現実逃避ができる楽園だった。どこかのグループに入らなければならないとか、相手にしてくれない子がいるだとか、そんなことあまりにも小さな問題で気にもならなかった。
ただ、今の子供より幸運だったのは携帯電話がなかったことだ。自宅の電話もコードレスなどなくて、居間にあったから親の監視下にあり、急用もないのに電話などかけられなかった。だから学校の門を出てしまえば、また登校するまで人間関係が途切れるのだ。
豊かになるというのは良いことばかりではないのだろうか。そんなことはないはず。豊かになって出来た余裕の部分で、小さくとも人のためになることができると思いたい。
著者:梨木 香歩
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