心臓に毛が生えている理由
同級生と今頃になって、SNSで会話をしている。
とは言っても、もっぱら盛り上がっている人たちの書き込みを眺めているだけなのだが、これが実に面白い。
普段は控えめなのに、ネットの世界になると水を得たように積極的になる人がいる。そんな人たちがどんどん書き込みをひっぱっていくのだから不思議だ。
世界各地で暮らしている同級生からも気軽に書き込みがなされ、写真や画像や音楽なども共有できる。現在だけでなく、懐かしい写真や当時の声さえも楽しむことが出来るのだ。
学生の頃は話も出来なかった人とやりとりをして、忘れていたあの頃がよみがえり、近況を喜びあう。時間が経ったからなのか、ネットという空間だからなのか。いずれにしても、素敵なことだ。
心臓に毛が生えている理由 米原万里 角川学芸出版 エッセイ
★★★★☆
筆者の没後、新聞等に連載されたエッセイをまとめた一冊。
この作者のエッセイはいつもながら、中欧(東欧呼ぶのは現地で嫌がられるらしい)に対する愛情と深い洞察、そして私にとっては未知の世界がちりばめられている。
特にこの本は、共産党員であったご両親について書かれていて興味深かった。筆者のアメリカ嫌いは、これまでのエッセイにもよく書かれていたけれども、ひどく偏った印象は受けていなかったので驚いた。けれど共産国で教育を受け、その後の学友や情勢を肌で感じて人となりが形成されていったのだろう。物事を多面的に見て、俯瞰的に物事を考えられる人に。
硬くなく、楽しんで読めるのがまたこの人の著書のいいところ。
著者:米原 万里
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