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2010年5月 9日 (日)

しゃばけ

厚手のコートを着続けたまま、4月が過ぎて行った。

月が変わった途端、さわやかな初夏がやってきた。

彼女の幸せそうな笑顔と、ご家族の嬉しそうなお顔と共に。

五月晴れの空の下、彼女は永遠の愛を誓った。

長く友情を温めてきた友人たちの心からの祝福を受けて。

その輪の中でシャッターを切りながら、今年の天候は彼女の歩いてきた道のようだなと思い至り、しみじみと二人の幸福な前途を祈った。

しゃばけ  畠中恵 新潮文庫

  ★★★★☆

お江戸の廻船問屋、薬種問屋の跡取り息子は生まれつきひ弱で、それは大事にされている。両親だけでなく、妖(あやかし)たちからも守られ、今日も事件を解決し・・・。

シリーズ化されているお江戸ミステリーなのだが、ほのぼの暖かい気持ちになる。

登場人物がまっとうで暖かいのだ。すぐに寝込んでしまう自分を情けなく思いながら真っ当に生きようと努力している若だんなも、どうしようもなく才能のないまんじゅうやの跡取りも、満点とは言えない自分の素質にやけにならず、実直に生きている。本来日本人は、洗練さや要領の良さより、実直で誠実なのが美徳とされてきたのではなかったか。

面倒なことは人に任せて効率よく生きていくのもいいかもしれない。

でも、そればかりだと日々追い立てられ、ギスギスしてしまう。

真面目に、ゆったり生きていくのって悪くない。

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