まほろ駅前多田便利軒
寒い日と暖かい日が交互に繰り返す。
春へと一日一日近付いているのだ。
こういうのを三寒四温というのよと以前、職場の先輩に教わった。
平仮名で書くとさんかんしおん。
「ん」という文字が繰り返されて、そのリズムがなんだか春の訪れに弾む気持を表しているようだ。
桜もつぼみが緩みだしてきた。
さぁ大好きな季節の始まりだ。
まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん 文芸春秋
★★★☆☆
便利屋の多田は依頼主の家の前で高校の同級生の行天と再会し、図らずも男二人の奇妙な共同生活が始まった。
物語自体は端的に言うとハプニングの連続でテレビドラマのようなのだが、登場人物たちが時々心に強く残るセリフを言うのだ。
曰く、「望んだように愛されなかったとしても、愛されたいと思った理想の形で誰かを愛することができる、それも生きている間ずっと」
「愛情とは与えるものではなくて、愛したいという気持ちを相手からもらうこと」
本当にその通りだなぁと胸がつまった。おっとと出会い、子供を授かって初めてこんな暖かい想いを経験することが出来た。いつのまにか心から望んでいたものが与えられていたのだ。
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まほろ駅前多田便利軒 著者:三浦 しをん |
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