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2009年12月 1日 (火)

ミャンマー-失われるアジアのふるさと-

会社帰りに地下鉄に乗る。

時間も早いので電車内はすいていた。

向かいの座席に座っていた喜寿はこえようという男性が電車内で携帯に出た。

そして静かな車内に響く大きな声で一言だけ話して電話を切った。

「はい、185000万です」

ミャンマー-失われるアジアのふるさと-   乃南アサ著 坂斎清 写真 文芸春秋

  ★★★☆☆

紀行文。20代の頃は、ヨーロッパやアメリカが好きで出来るだけ遠くを見たかった。でも、年齢のせいか、時代のせいなのかアジアの国に関心が向く。食べ物もアジアのものの方が口に合う。私の遺伝子が喜んでいるのか。

この著書の幼い子供たちの出家のくだりが心に残った。ミャンマーでは出家という制度が貧困層救済の役割も果たしているという。最低限の寝泊りする場所と衣服そして食事が与えられるからだ。食事は大人も子供も平等に分け与えられるらしい。ただし、修行のためにその時間が厳格に決められていて毎日がラマダンのようだ。

通りすがりの旅人である著者にも惜しみなく親切を与えてくれ、その親切をどのように受け取っていいのかためらっている様子が描かれている。難しく考えないで困っている人がいたら、同じように親切にすればいいだけなのだろう。そうして世の中が善意に満ちていく。日本にいるとそんな簡単なことも忘れてしまいがちだ。豊かさって何だろう。

ミャンマー―失われるアジアのふるさと Book ミャンマー―失われるアジアのふるさと

著者:乃南 アサ
販売元:文藝春秋
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