« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

2009年11月27日 (金)

図書館の神様 

こどもが子供祭りで駄菓子を沢山貰って来た。

どれか食べていいよというので、一番派手なパッケージのものを選ぶことにする。

駄菓子は味を楽しむというより、楽しい気分になれるものがいい。

だからすかさず一番目立つ黒い袋のチョコレート菓子にした。

パッケージには大きな字で、「若い女性に大人気」と書いてあった。

図書館の神様  瀬尾まいこ マガジンハウス

  ★★★★☆

清は国語教師として海辺の中学へ赴任するが、部員がたった一人の文学部の顧問になる。その部員とのチグハグとも思えるやりとりを通して、癒されていく。

派手さはない物語なのに、久しぶりに心地よく物語の中に入っていかれた作品。文学部員の垣内君のキャラクターが抜群だ。心がほんわか温かくなった。普段はもっと刺激的で予想外に展開する話がいいと思うのに、時々むしょうにこんな安心して読み進められる物語を欲するのだ。やっぱり平和で暖かい気持ちになるのっていい。

図書館の神様 Book 図書館の神様

著者:瀬尾 まいこ
販売元:マガジンハウス
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年11月15日 (日)

パラドックス13

展覧会に行く。

洋画と日本画をゆっくり鑑賞する。

年齢のせいだろうか、日本画が好ましく感じられることにいささか驚く。

日本画の押し付けがましくない色合いや、絵のもつ力が心地よい。

なかでも明るい色調の風景画に心が癒される。

沢山の作品の中には理由なくひきつけられるものがあって、そういう作品の作者を見ると、私と同じ街の出身であることに気づく。

その絵は私のふるさとの、風景なのだ。

疎遠になり、滅多に思い出すこともない風景だった。

パラドックス13   東野圭吾  毎日新聞社

  ★★★☆☆

13時13分突然、地上から人々が消えた。ごく少数の生存者を残して。さらに天変地異が生存者に襲い掛かる。それは科学者によってあらかじめ割り出され、各国の中枢には知られていた13秒間に起こるP-13現象だった。

映像化が前提のような筋運び。登場人物もどの俳優がいいかな、などと思いながら読み進んだ。13人の生存者のうち、警察官の兄弟、誠哉と冬樹が中心となって物語が展開する。

理性とカリスマを備えた誠哉の言葉が心に残る。極限の時、人は何を拠り所として生き抜いていくのか。本当に善悪は変わるのか。感情を優先にする弟が対比の存在として描かれている。

私達が生きている社会は先達が作り上げたものであること、何もしていないようでも、働いて収めた税金を納めてきており、社会のインフラはその税金で作り上げられたもので、そこに生活させてもらっているのだから、目上の人たちには感謝し、敬うべきだというくだりには、本当にそうだ、と反省させられたことだった。

パラドックス13 Book パラドックス13

著者:東野 圭吾
販売元:毎日新聞社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年11月 7日 (土)

娘が東大に合格した本当の理由-高3の春、E判定から始める東大受験-

夕暮れ時に子供たちの声が響く。

路地を入った小さな広場のジャングルジムのてっぺんに少年達が上っている。

夕焼け空を背にしてみんな大きな口を開けて笑っている。

それは気持ちのいい笑顔だ。

子供は恐れず高みへ登りたがる。降りられないかもしれないなどと思いもしないで。

上へ上へと上りたがるのをやめてしまうのはいつからなのか。

足元を見つめてしまうのはどうしてなのか。

子供たちの頭上に広がる桃色の空に白い三日月が昇っていた。

-高3の春、E判定から始める東大受験-                                               陰山英男  小学館

  ★★☆☆☆

百ます計算で有名な筆者の次女の受験ルポ。後半は娘さん本人による文章が載せられている。

興味がなかったけれど、勧められたので読んでみた。

曰く、コロコロと方針が変わる大学受験は情報戦なので大手進学塾で勉強すべし、とのこと。現役の教師から出た言葉であるだけにかなりのショックを受けた。陰山氏の娘さんは河合塾と通信の緑鐵ゼミナールの二本立てで勉強したそうだ。毎年のように変わる傾向と対策を練るのに、公立の学校では時間と人手が足りなすぎるという。また、私立高校は公立のようにカリキュラムが決められていないので、高校三年生の一年間は実質受験勉強に専念できるらしい。なんだか、やりきれない気持ちになってしまった。親の経済力で子供の進路が決まるのだろうか。

でも、東大は小さい頃から受験勉強を詰め込まれていない、自然の中でのびのびと育った人材を求めているという。柔軟で新鮮な発想力があるのは、そういう育ち方をした人間だと。

陰山氏の娘さんの、「勉強は自由になること。英語が話せない不自由、時事問題が理解できない不自由、そういうことから自由になることです。」という趣旨の言葉を読んで、なんだか、少しだけ、心が明るくなった。

娘が東大に合格した本当の理由~高3の春、E判定から始める東大受験~ (小学館101新書) 娘が東大に合格した本当の理由~高3の春、E判定から始める東大受験~ (小学館101新書)

著者:陰山 英男
販売元:小学館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »