« 1Q84 | トップページ | ネクロポリス »

2009年7月11日 (土)

喋々喃々

私の住むこの地方はお盆が早い。

提灯や、お供えなどお盆の道具が店に並ぶ。

私が育った家は、幸せいっぱいの家庭ではなかったけれど、母は毎年きちんとお盆を準備した。

仏壇に野菜でつくった馬を並べ、迎え火を焚いてご先祖をお迎えしたものだ。

子供心にもその日は、世間並みのきちんとした家族だという気がして、本当に嬉しかった。

だから母となった今でも、お盆はきちんと行っている。

故郷で母が行っていた八月に。

迎え火を、花火のようにはしゃぐこどもの姿を眺めながら。

喋々喃々      小川糸  ポプラ社

   ★★☆☆☆

谷中でアンティーク着物店を営む栞は顧客の春一郎と恋に落ちて・・。

寺町で和風で粋な暮らしをしたい人のためのガイドブックと思えば、興味深い本だと思う。出てくる小道具や着物の取り合わせ、食事などどれをとっても心をそそられる。

しかし、である。いい年の男女の不倫は、いくら言葉を飾り言い訳を並べても純愛にはなりえず、かえってかまととぶりが文学作品としての質を下げているのではないか。題名の意味も「男女がむつまじく語り合うさま」。青春小説でもあるまいし。

もっとも、この作品の良さはどっちつかずで足踏みしているところなのかもしれない。

喋々喃々 Book 喋々喃々

著者:小川 糸
販売元:ポプラ社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« 1Q84 | トップページ | ネクロポリス »

小説」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/155447/30499660

この記事へのトラックバック一覧です: 喋々喃々:

« 1Q84 | トップページ | ネクロポリス »