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2009年2月16日 (月)

吉原手引草

梅の香りが清清しい。

陽の光もぐんと明るくなって、小鳥のさえずりも軽やかだ。

服装も軽くなって、心も弾む。

これで、くしゃみと鼻水さえなければ、最高の気分なんですけれど。

吉原手引草         松井今朝子 幻冬舎 小説

  ★★★★☆

 直木賞受賞作。ある男が吉原を騒然とさせた出来事について、関係者一人ずつに順を追って聞いていく。それは吉原一を謳われた花魁葛城にまつわる話だった。

 小説を読み進んでいかなければ、何が起こったのかわからないという話の進め方もよかったし、まるで未知だった廓での作法なども興味深かった。当時吉原の真ん中で繰り広げられていたのは、金持ちの男の贅と見栄を尽くした恋愛遊戯だったのだ。風流と言えば聞こえはいいが、格式ばってもしょせん睦み事、それに大枚叩く男の愚かさよ。けれど色々な理由で吉原に辿り着いた人間たちは、文字通り体を張って、客からお金を吸い上げて生きていかなければならないのだ。

 この話の結末もよかった。品格と声高におっしゃる紳士淑女にもぜひ読んでいただきたい小説。

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