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2008年3月12日 (水)

黄昏のアントワープ

もう六時だと、焦って外を見るとまだ薄明るい。

いつの間にかこんなに日がのびていたのかと気づく。

少しずつ、少しずつ日が長くなっていたはずなのに、いきなり変化したように感じるのはなぜだろう。

春が突然来るわけではないのに。

随分時間が過ぎてから、突然知らされたかのように驚いてしまう。

自分や周囲に起こるほとんどのことは、少しずつ変わっていたはずなのだ。

だから、ほんの小さな進歩も喜ぼう。

そして些細な憎しみは忘れてしまおう。

幸せな変化ばかりに気づけるように。

黄昏のアントワープ    辻仁成   海竜社  紀行文

  ★★★☆☆   

パリ在住の作者が家族と巡ったミラノ、アントワープ紀行と、フランスのレストランについてのエッセイ。

私は旅のエッセイが大好きである。食べ物についてのあれこれがあれば申し分ない。単に、流れている旅の風景や食事を綴っているだけなのに、その人の人となりが色濃く紡ぎだされてくのも面白い。

この筆者のエッセイは何につけ思い入れタップリなうえ、気取った感じが鼻につくけれども、女優の妻との生活は意識するとせざるとに関わらず、彼らが常に被写体であることを選んでいるということなのだ。だから、スノッブなところもなんとなく納得してしまう。

トゥールダルジャンの日本人キャヴィスト(ワインケーブの管理人)林氏についての話が良かった。

黄昏のアントワープ Book 黄昏のアントワープ

著者:辻 仁成
販売元:海竜社
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