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2007年7月30日 (月)

精霊の守り人

小さな川の側にあるキャンプ場に行く。

自然の中にいると子どもは本当に生き生きとする。

時間を忘れてアメンボやおたまじゃくしをすくったり、大きな岩によじ登ったり、虫取りと一日中、実に楽しそうだ。

山の中で携帯の電波も入らないし、蝉時雨と水音以外しない。

いつも時間に追われているのが現実とは思えなくなってくる。

ぼんやりと川面を眺めているだけで、自然に抱かれているようなゆったりとした気持ちになる。

自然の中に身を置くと日常の様々なことがリセット出来るのだ。

あぁ、なんて幸せなんだろう。

もっとも、車にキャンプの荷物を積む際に軽いぎっくり腰になって、ずっとロッジで寝ていただけのおっとがどう感じているのかはわからない。

精霊の守り人   ファンタジー 上橋菜穂子 新潮文庫

  ★★★★☆

女剣士バルサはひょんなことから、第二皇子チャグムの護衛をすることになる。チャグムの体内に巣食ったものが原因で命を狙われているのだ。100年に一度起こると言われている大飢饉は果たして彼が原因なのか。チャグムとバルサの運命は・・・。

作者はアボリジニが専門の文化人類学者だという。そのせいか物語は日本のようでいて、エスニックな香りも強く、伝承や文化の違いなども散りばめられていて、児童文学といいながらも読み応えがある。『守り人シリーズ』は日本から外へ発信していけるファンタジーだと思う。また読破したいシリーズが私の中で一つ増えた。

精霊の守り人 Book 精霊の守り人

著者:上橋 菜穂子
販売元:新潮社
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2007年7月18日 (水)

震度0

おっとと車でスーパーに出掛けた。

雨なので駐車場が混雑している。

八階だての駐車場なのに満車に近く、空いているところを探してゆっくりと進む。

すると若い女性がどこかを指差しながら私たちに向かって微笑んでいる。

彼女はベビーカーを押していて、その傍らには小さな男の子が立っている。

よく見ると「ここ空いてますよ」と言っているのだ。

おっともそれに気づき、その親切に感謝して駐車した。

彼女にとっては自然でささやかなことかもしれない。

だけど、私はいたく感激してしまった。なんて素敵な人なのだろう、と。

心がじんわりと温かくなった。

彼女が連れていたこどもたちは幸せだ。いつも親切にあふれたお母さんと一緒にいられるのだから。彼らも優しい人になって周囲を暖かくしていくのかな。

震度0   横山秀夫  朝日新聞社  ミステリ

  ★★★★☆

阪神大震災の日、一人のN県警幹部が失踪した。県警の沽券に関わる問題だけに極秘に捜査は進められているが、幹部やその妻達の利害も加わり、激しい駆け引きが繰り広げられる。真相はいかなるものなのか。

隣県で起きている未曾有の大災害への支援や自県の解決すべき事件より、保身を最優先にする人間の弱さが哀しい。これはあくまでフィクションだが、キャリア、準キャリア、ノンキャリアの夫々の立場で、将来を見据えた勢力争いが生々しく描かれていて、うんざりさせられる。希望が見える結末にホッとした。

学業の成績が良いというだけで、辛い現場を知らない若い人間が指揮するのは素人が考えても無理がある。私はお役所のことはわからないし、今は違うと思うのだけれど、以前キャリア上がりの70歳過ぎの社長さんとお話する機会があり、彼は静かにおっしゃった。「私が役所を辞めたのはね、その頃の○○省ではキャリア以外の人間のことをよつあし、と呼んでいたからなんだよ。」

震度0 Book 震度0

著者:横山 秀夫
販売元:朝日新聞社
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2007年7月 5日 (木)

イギリス、湖水地方を歩く

梅雨の中休みの晴れ間はなんだか嬉しい。

洗濯物もカラット乾くし、布団もふっくら。

空も青々と清々しくて、思わず遠くのスーパーまで自転車で出かける。

運動不足解消と買い過ぎ防止の一挙両得なのだ。

浮かれた気分で自転車を漕いでいると、塀の上の木陰で上手にネコが昼寝している。

ただのんびりと幸せそうに丸まっている。

時間に追われることもなく白いふんわりとした毛をそよがせて。

私もなんだかゆったりとした気分になって見慣れた道を進んでいく。

イギリス、湖水地方を歩く   谷村志穂 岩波書店 紀行文

  ★★★☆☆

テレビ番組でイギリス湖水地方を歩いた様子を綴った紀行文。

全く知らなかったのだけれど、英国人は世界で一番「歩くことを愛している」人たちらしい。その権利も守られていて、「フットパス」なる歩道が全国各地に張り巡らされており、フットパスに指定されていれば、たとえ私有地だろうとどんどん歩いていけるそうだ。ピーターラビットで有名なこの地方を、バックパックを背負い、清潔でこじんまりしたホテルに泊まりながらのんびりと旅していく。山登りは無理だと思うけれど、これなら私にも出来そう。いつの日かゆっくりと自然を楽しみながら歩いてみたいものです。

イギリス、湖水地方を歩く Book イギリス、湖水地方を歩く

著者:谷村 志穂
販売元:岩波書店
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