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2007年6月 8日 (金)

アッコちゃんの時代

「今、一番ほしいものはなぁに?」とこどもが聞く。

目を大きく見開いて、嬉しそうな顔をして私に尋ねる。

「そうねぇ」と私はしばらく考える。

こどもが元気で楽しそうにしていて、おっととこどもたちとのこの幸せがずっと続くこと。

だけど子どもが目を輝かせて待っているのは間違いなく他の答えだ。

お小遣いで買える何かいいもの。

その気持ちが嬉しくて一生懸命考える。

「チョコレートかなぁ」

がっかりした顔をしたので、慌てて言い換える。

「おもちゃやさんに売ってるようなかわいいアクセサリーかな。」

今度は満足そうな顔をして、うなずいた。

アッコちゃんの時代  林真理子 新潮社 小説

  ★★★☆☆

バブルと呼ばれた時代、容姿端麗の女子大生がいた。地上げの帝王と呼ばれた男の愛人となり、その後有名レストランの創業者の息子と結婚した彼女の半生を通して、バブル景気の時流に乗った人々が描かれている。

実在の店や有名人が随所に登場し、バブルを満喫した人たちが本当にいたのだなぁと驚かされる。けれどバブルの恩恵を受けた人は私の周りにはほとんどいないから、会社の上層部や一部の業種に限られていたのだろう。外国のセレブを気取って海外に出かけ、ワインやブランド品に大金を使い、かりそめの色事に身を費やしていく。その経験が教養として身につくのではなく、かえって人としての品性と尊厳を失っていくように思えるのだ。この作者もエッセイを読む限りではバブルな人たちの一人と思っていたのだけれど・・・。

アッコちゃんの時代 Book アッコちゃんの時代

著者:林 真理子
販売元:新潮社
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