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2007年4月23日 (月)

いつかパラソルの下で

パイプオルガンの音色が突然響く。

新しく出来たショッピングモールを歩いていると、重厚な音楽が聞こえてきた。

心洗われる美しい旋律は神様に捧げられたものだと感じながら、耳を傾ける。

腑に響くような一つ一つの音たち。

明るい日差しのなかで真新しいパイプが光っている。

なんだか高尚な感じ、とひとり満悦する。

ふと演奏者はどんな人なのか気になって覗いてみると、Tシャツにデニムだった。

いつかパラソルの下で  森絵都  角川書店  小説

  ★★★☆☆

家族も自分もがんじがらめにしていた堅物の父の死後、父が部下と情事を重ねていたことがわかり、三人の子供たちは父の原点を求めて故郷へと向かう。そこで彼らが見つけたものとは?

最初の一行目から、あのジュニア小説の森さんが・・と驚いてしまったけれど、やはり森さんらしいラストで納得と言おうか、安心したと言おうか・・・。だけど、主人公の女性が悩んでいる理由がなんとなく陳腐で、それも男性作家が思いつきそうなのが残念。けれど、その点を除いては楽しんで読み進むことができた。人はとかく自分の不運を親や境遇のせいにしがちだけれど、きちんと己を見つめて自分を大切に生きていこうと感じた。

いつかパラソルの下で Book いつかパラソルの下で

著者:森 絵都
販売元:角川書店
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コメント

オルガン奏者が聖歌隊の白いローブでも着ていたら雰囲気良いのを通り越して陳腐だったかな?
そう言えばパイプオルガンの音色、暫く聞いていませんね。教会やカリオンの鐘の音だったらよく耳にしますが。

ジュニア小説、読んだことがありません。なんだか読むには年を取りすぎたかなと思ってね(笑)

投稿: ルギア | 2007年4月26日 (木) 20時06分

カリオン!素敵ですね!

森さんの作品は、ジュニア小説出身のせいか安心して読めるんです。読んだあと、清清しい気分になるというか、腑に落ちるといおうか、、、。これは直木賞候補にもなっていたと思うので(多分)楽しめると思います。

投稿: ゆっこ | 2007年5月 7日 (月) 08時59分

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