« ドリームバスター | トップページ | チグリスとユーフラテス »

2007年1月29日 (月)

なんといふ空

私は車の運転が苦手だ。だから出来るだけ運転はしないように行動する。

けれど、冬の夕方や、強い雨の日はどうしたって車を出す羽目になる。

夕方、溢れる駐輪と沢山の歩行者がいるハンバーガーショップの角を曲がると、向かいのビデオショップの前にはバイクまで停めてある。ゆっくりと前進すると、営業用の大きなワンボックスカーがこちらへ向かってきた。もうぶつかりそうだ。

そういう時は動かないに限る。かなり顰蹙をかっていたけれどしばらくの間、じっとしていたら、相手の車がなんとかすり抜けてくれた。

本当に大変だった、と友人に話したら、

「全然問題ないじゃない。私なんてどうにもならなくて、対向車の人に代わりに運転して下さい、って頼んだんだから。でも断られて本当に恥ずかしかったわ。」

対向車の人は、運転は断ったけれどきちんと誘導してくれたそうだ。

なんといふ空   最相葉月  中央公論新社  エッセイ

  ★★★★☆

自分の周りに起きたことを丁寧につづってあるエッセイ。映画化された「大阪君」についての話もさることながら、高校二年生向けの雑誌に掲載された文章が心を打った。家庭の経済問題、受験の失敗、弟のひきこもり、その後離婚などの数々の問題が起こり、少しずつ改善し、時間が経って自分を肯定していけたこと、どんな時でも理解してくれる人が現れることがさらりと書かれている。人生って、ドラマのようには一足飛びには解決しない。でもそんな風に人は生きていくことを、それでいいのだということを、若い人たちがほんの少し理解できるといいなぁと思った。

なんといふ空 Book なんといふ空

著者:最相 葉月
販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« ドリームバスター | トップページ | チグリスとユーフラテス »

エッセイ」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/155447/5122272

この記事へのトラックバック一覧です: なんといふ空:

« ドリームバスター | トップページ | チグリスとユーフラテス »