« 雨の日は江國香織さん | トップページ | 遅咲きのひまわり »

2006年9月15日 (金)

家族の物語

近所のこども達が来た。

こどもたちは夏休みの出来事を大声で話す。こどもはなぜかいつだって大声だ。

その会話に入れない5才のこが、私の目を見てそっとつぶやいた、秘密の告白をするように。

「あのねぇ・・・・、ぼくのパパとママはけっこんしてるんだよ!?」

「私もけっこんしてるよ。」そう答えると、

そのこはきゅっとまゆをひそめてこう言った。

「・・・・・夏のおわりだね。」

夏の終わりに家族の物語を。

星々の舟    村上由佳 文芸春秋 小説

  ★★★★★

家族の時の流れを、それぞれの立場から描いた物語。父の連れ子は長男と次男、長女と次女は母の連れ子という複雑な家族。愛していても深く傷つけあわねばならず、求めながらも離れずにいられない。作者は登場人物の長女くらいの年齢だが、戦争経験者の父や、団塊の世代の男の気持ちを良く描いていて何度も涙が出た。家族はたまらないけれども、荒れざるを得ない男の弱さや哀しみが良く書かれていた。最近読んだ作品の中で一番の秀作。他の家族の物語に比べて孫娘のエピソードがいかにも軽く感じるのは、平和な時代の話だからだろうか?

星々の舟

Book 星々の舟

著者:村山 由佳
販売元:文藝春秋
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« 雨の日は江國香織さん | トップページ | 遅咲きのひまわり »

小説」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

ほんのレビューよりも5歳の子の台詞に受けた。いったいどんな気持ちで

「夏のおわりだね・・。」っと、ささやいたんだろう。

子どもって、一体どうして??がいっぱいで本当に面白い。「夏のおわり」にこめられた意味が知りたい。

投稿: Misa | 2006年9月15日 (金) 23時55分

こんにちはMisaさん。
このこは、上のせりふを言った後、しばらく真顔のままでいました。真意はなぞです。

投稿: ゆっこ | 2006年9月20日 (水) 14時30分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/155447/3449644

この記事へのトラックバック一覧です: 家族の物語:

» 星々の舟 [本喰い虫の呟き]
星々の舟 著者:村山 由佳販売元:文藝春秋Amazon.co.jpで詳細を確認 [続きを読む]

受信: 2006年12月14日 (木) 12時48分

« 雨の日は江國香織さん | トップページ | 遅咲きのひまわり »